この記事は「Power BI入門 家計簿レポート」シリーズの第2回目で、要件定義の考え方を解説していきます。

ミムチ

家計簿分析レポートをさっそく作り始めたいのですが、何から手をつければよいのですかな…?

パワ実

レポートの作成を始める前に、まずPower BIレポートでの分析で、何を知りたいのか?という要件を整理していきましょう!

前回(第1回目)では、このシリーズで何を作るか、どんなダッシュボードが完成するかをお見せしました。

https://www.powerplatformknowledge.com/powerbi-household-budget-report-1/

今回は「何を知り、何を判断したいか」、つまり家計簿データ分析の要件を整理していきます。

この記事でわかること
  1. Power BIレポートの要件を整理する方法
  2. 現在の悩み(課題)から、必要な指標を洗い出すやり方
  3. 必要なデータや、取得元を整理する方法

Power BIについて詳しく学びたい方は、ぜひパワ実のPower BI入門書もご覧ください!

https://www.powerplatformknowledge.com/powerbi-book1-publish/

YouTube動画で見たい方は、こちらからどうぞ!

今回実施するところ

このシリーズでは、Power BIを使ったデータドリブンな意思決定の流れを学ぶことができます。

今回は、①の目的・要件の明確化と、②「必要なデータの検討」の途中までをやっていきます。

パワ実

データを触り始める前に、この2ステップをしっかり整理しておくことで、その後のPower BIレポート作成がスムーズになります!

要件定義の流れ

最初に行う要件定義は、次の4つのステップで進めていきます。

要件定義の進め方
  1. 現在の悩み(課題)を洗い出す
  2. 現在の課題から、分析で知りたいことを整理する
  3. 分析で知りたいことから、必要な指標 (KPI)を洗い出す
  4. 必要な指標 (KPI)から、必要なデータと取得元を整理する
ミムチ

この4つのステップを順番に進めることで、「何となくレポートを作る」ではなく、「目的から逆算してデータを揃える」という設計の考え方が身につきますぞ!

家計簿データ分析で何を知りたいのか?

現在の悩み(課題)を洗い出す

今回想定するケースは、前回お話したように、30代の共働き夫婦と、保育園に通う子供が1人いる家族です。

この家族は、次のような悩みを持っています。

家族の持つ悩み
  • 毎月いくらNISAに積み立てられるか分からない
  • 老後や教育費が本当に大丈夫か不安
  • どこを節約すればいいか見えていない

Power BIでレポートを作るとき、まずやるべきことは、こうした「今の悩み(課題)」を、洗い出してみることです。

現在の課題から、分析で知りたいことを整理する

今の悩み・課題を整理したら、そこから「分析で知りたいこと」を考えていきます。

今回の家族が持つ悩みから、分析で知りたいことを洗い出すと、次のようになります。

分析で知りたいこと
  1. 現在の年間収支はどうなっているか?
  2. 毎月どこに、いくら使っているか?
  3. 毎月いくらNISAに積み立てられるか?
  4. 今の積立ペースで老後・教育費は足りるか?
パワ実

このように、現在の悩み整理し、「分析で知りたいこと」に変換することで、分析の目的が明確になります。

必要なデータを洗い出す

分析で知りたいことから、必要な指標(KPI)を洗い出す

分析で知りたいことが整理できたら、次はそれをKPI(具体的な指標)に落としていきます。

今回のケースで知りたいことから、必要な指標(KPI)を考えると、以下のようになります。

このように、必要な指標を洗い出すことができました。

パワ実

KPIを先に決めることで、次のステップで「どのデータが必要か」がを検討することができます。

必要な指標(KPI)から、必要なデータと取得元を整理する

次に、このKPIを出すために、何のデータが必要か、そしてそのデータはどこから取得できるかを整理します。

必要なデータと、取得元は、以下のように整理できました。

今回はマネーフォワードMEから取得できる家計簿のCSVデータと、口座残高のデータをコピーして使います。

ミムチ

必要な指標やデータを整理しておくと、次のデータモデル設計のステップや、運用方法の検討もスムーズに進みますな!

さいごに

この記事は、「Power BI入門 家計簿レポート」シリーズの第2回で、家計簿データ分析の要件を整理していきました。

Power BIを使ったデータ分析は、「何を知りたいか」の整理から始まります。

以下の流れで整理すると、必要なデータが明確になります。

要件定義の進め方
  1. 現在の悩み(課題)を洗い出す
  2. 現在の課題から、分析で知りたいことを整理する
  3. 分析で知りたいことから、必要な指標 (KPI)を洗い出す
  4. 必要な指標 (KPI)から、必要なデータと取得元を整理する

この流れは、実際の業務でのPower BI開発にそのまま使える考え方なので、是非活用していただければと思います。

パワ実

次回は、今回洗い出した必要なデータをもとに、データモデルの設計をしていきます!

ABOUT ME
パワ実|株式会社モコベル 代表取締役
Power Platform/Microsoft 365/Miccrosoft Copilot/Microsoft FabricのITコンサル・研修講師。Microsoft MVP(2025年受賞)、Microsoft認定トレーナー(MCT)。自治体にてDX担当→ITコンサル→独立を経て2026年に法人化。著書にPower Platform関連書籍4冊。「非エンジニアでも使いこなせる」をテーマに、ブログ・YouTube・Xで発信しています。