PowerAutomate

【PowerAutomate入門】アダプティブカードを使った承認フローの実装方法

ミムチ
ミムチ
ミムチは最近Power Appsで申請アプリを作っているのですが、上司に承認通知を送るのを自動化したいですぞ!

パワ実
パワ実
それならPower Automateと連携させて、承認フローを実装するのが簡単だよ!

この記事では、PowerAutomateを使い、Teamsの「アダプティブカード」で承認フローを実装する方法について解説します。

Power Automateを使うと、Outlookや、Teamsに承認依頼を通知するフローが簡単に実装できますので、是非活用してください!

この記事でわかること

  1. Power Automateで承認フローを実装する方法
  2. Teamsのアダプティブカードの使い方
  3. 承認や否認の結果により、SharePointリストを更新する方法

YouTube動画で見たいかたは、こちらからどうぞ!

Power Automateで承認フローを実装する方法

Power Automateで承認フローを実装するためには、主にOutlookコネクタと、Teamsコネクタの2つがあります。

承認フローで使うアクション

Outlookコネクタ

  • アクション:オプションを指定してメールを送信する

Teamsコネクタ

  • アクション:オプションの選択をフローボットとしてユーザーに投稿する
  • アクション:チャットやチャネルにアダプティブカードを投稿する

それぞれのフローについて、簡単にイメージを見せます。

Outlookのオプションを指定してメールを送信

Outlookコネクタの「オプションを指定してメールを送信する」アクションを使った方法です。

今回は、SharePointリストをデータベースとし、SharePointリストに新しい依頼が追加されたとき、Outlookに承認依頼が通知されるようにしました。

リストに新しい項目が追加されると、指定したOutlookメール宛てに承認依頼が届きます。

上長はOutlookメール上で、承認か、否認かを選択して結果を返します。

ミムチ
ミムチ
これはとても簡単な実装ですな!

パワ実
パワ実
リクエストの内容はメールの本文でみることができるから、SharePointリスト等を確認する必要もないよ。

Teamsのオプションを指定して投稿

次に、Teamsコネクタの「オプションの選択をフローボットとしてユーザーに投稿する」アクションを使った方法です。

これも今回は、SharePointリストをデータベースとしています。

SharePointリストに新しい項目が追加されると、Teamsに、Power Automateのフローボットからの通知がきます。

上長はTeams上で承認か、否認かを選択します。

このとき、承認や、否認の理由等をコメントとして書いて返すこともできます。

ミムチ
ミムチ
これもフローの実装自体は簡単そうですな!

パワ実
パワ実
Outlookメールでの承認と同じくらい簡単だから、シンプルな承認フローを実装したいならおススメだよ!

Teamsのアダプティブカードを使って投稿

最後に、Teamsコネクタの「チャットやチャネルにアダプティブカードを投稿する」アクションを使った方法です。

SharePointリストに新しい項目が追加されると、TeamsのフィードにPower Automateから承認依頼が届きます。

上長は任意でコメントを入力し、承認か否認かを選択すると、承認・否認の結果が通知されます。

ミムチ
ミムチ
先ほどのオプション選択と大体同じ動きですな。

パワ実
パワ実
アダプティブカードを使う場合の方が、より複雑な実装に適しているよ。

例えば、テキスト、画像、ボタン等を組み合わせたより複雑なカードを作成できる点や、承認者が複数いる場合に、それぞれの承認者の承認順序を設定したり等の実装ができるメリットがあるよ。

今回は簡単な実装でしたが、複雑な承認フローを実装したい場合は、アダプティブカードを使った実装がおすすめです。

Teamsコネクタのアダプティブカードの使い方

Teamsコネクタの「チャットやチャネルにアダプティブカードを投稿する」アクションを使った方法について、Power Automateの具体的なフロー実装方法を解説します。

以下がアダプティブカードを使った承認フローの全体像です。

1.トリガーはSharePointリストの項目が作成されたときのアクションを追加し、以下の設定をします。

  • サイトのアドレス:SharePointリストを作成したSharePointサイトを選択
  • リスト名:SharePointリストを選択

2.次のアクションで、承認コネクタの「承認を作成」というアクションを追加し、以下の設定をします。

  • 応答オプション項目:承認、否認等の選択してほしい項目
  • タイトル:通知のタイトル
  • 担当者:承認依頼をする上長等のメールアドレス
  • 詳細:通知したい詳細内容(登録された依頼内容等)

3.次のアクションで、Teamsコネクタの「チャットやチャネルにアダプティブカードを投稿する」アクションを追加し、以下の設定をします。

  • Post as:Flow bot
  • 投稿先:Channel
  • Team:投稿先のチーム
  • Channel:投稿先のチャネル
  • Adaptive Card:承認を作成するアクションで作成した「Teamsのアダプティブカード」を動的なコンテンツから選択

これで簡単な承認フローはできましたが、実際には承認、否認後にSharePointリストの内容を更新したいと思います。

そのため、この後にいくつかアクションを追加します。

4.承認コネクタの「承認を待機」というアクションを追加し、承認IDに「承認作成時のID」を動的なコンテンツから設定します。

5.次に、コントロールの「条件」アクションを追加します

承認ならば、SharePointリストのステータスを「進行中」に変更し、否認ならステータスを「否認」に更新するアクションを追加してみます。

「条件」とはいわゆる「IF文」で、指定した条件に当てはまる場合、当てはまらない場合で処理を変えられるアクションです。

6.承認依頼の結果が、承認である場合、という条件を以下のように設定します。

  • 値の選択(左):「承認を待機する」アクションの「結果」を、動的なコンテンツから選択
  • ドロップダウン:次の値に等しい
  • 値の選択(右):承認と入力

これで結果が、承認の場合は「はい」に追加したアクション、結果が承認以外の場合、すなわち否認の場合は「いいえ」に追加したアクションが実行されます。

7.はい、いいえの中にそれぞれSharePointの項目の更新アクションを追加します。

サイトのアドレス:SharePointリストがあるSharePointサイト

リスト名:SharePointリストを選択

ID:トリガーのID(動的なコンテンツ)

ステータス:「はい」→進行中、「いいえ」→否認

※リストの列にいくつか必須入力項目がありますが、データ更新しない項目については、動的なコンテンツから、トリガーで取得した登録データをそのまま設定します。

これで、フロー全体が完成しました。

ミムチ
ミムチ
思ったよりも簡単に、Power Automateで承認フローが実装できるのですな!

最後に

本日はPower Automateで、承認フローを実装する方法について解説しました。

Power Automateを使ってTeamsや、Outlookに承認依頼通知を出すことができます。

承認 or 否認の結果や、コメントの情報をもとに、SharePointリストを更新することも可能です。

例えばPower Appsで受けた申請を、Power Automateを使って、Teamsに承認依頼通知を出す等も実現できます。

パワ実
パワ実
是非Power PlatformやOffice365サービスで連携した実装をしてみましょう!

ABOUT ME
パワ実
DX推進担当(IT部門) 2021年からPower Platform(Power BI、Power Apps、Power Automate)を勉強中。 Power Platformを使っていく中で、知りえた情報を発信している。 Youtube、Twitterでの情報発信もしています!

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