PowerAutomate

【Forms × Power Automate活用】Formsのアンケート結果をSharePointリストに格納して自動集計する方法

ミムチ
ミムチ
ミムチの会社で毎月Formsを使ったアンケートを取り始めたのですが、来月から毎月の集計作業があるから大変ですぞ・・・

パワ実
パワ実
そんなときには、Formsの回答結果を、Power AutomateとPower BIで自動集計するのがおすすめだよ!

Formsに回答があったら、Power AutomateでSharePointリストに格納して、Power BIで自動集計するんだよ。

この記事では、Formsのアンケート結果を、PowerAutomateを使ってSharePointリストに自動で格納し、Power BIで自動集計する方法を解説します。

この記事で分かること

  1. Formsでできること、できないこと
  2. Formsの回答結果を自動集計する全体イメージ
  3. Power Automateで、Formsの回答をSharePointリストに格納する方法
  4. Power BIでSharePointリストのデータを取得する方法

YouTube動画で見たいかたは、こちらからどうぞ!

Formsとは?

Formsは、簡単にアンケートや問い合わせ等のフォームを作れるツールです。

難しい操作は必要なく、誰でも直感的にフォームを作成でき、相手にリンクを共有することで、フォームに回答してもらうことができます。

例えば下図のように、簡単にアンケートフォームが作成できます。

またForms自体も簡単な集計結果をグラフで出してくれます。

Formsの結果はExcelに保存され、「Excelを開く」をクリックすることで、保存されたFormsの回答結果をエクスポートすることができます。

ミムチ
ミムチ
ちょっと待ってくだされ!

Formsで回答結果の自動集計ができるし、Excelでエクスポートもできるのに、何故Power Automateを使う必要があるのですかな?

パワ実
パワ実
Formsにはいくつか問題があるんだよ。

簡単なアンケートだけならFormsだけで十分だけど、細かい分析はFormsだけではできないんだ。

Formsの悪い点

  1. 細かい分析はできない
  2. Excelは手動で保存する必要がある

細かい分析をしたい場合や、定期的に取るアンケート等で、定期的な集計もしたい場合は、毎回手動でExcelを保存するのは面倒です。

これらの問題点を解決するため、PowerAutomateや、PowerBIを使います。

Formsの問題点の解決策

  1. Power BIを使って集計する
  2. Power AutomateでSharePointリストに自動登録する

集計はPowerBIを使ってレポート化し、自動更新します。

Forms結果のExcelを手動で保存する代わりに、Power Automateを使って、Formsの投稿があるたびに、SharePointリストに自動登録すれば、Forms投稿の集計が全て自動化できます。

Formsのアンケート結果を全自動で集計するイメージ

Formsのアンケート結果を全自動で集計するイメージ図をまとめました。

  1. Formsにアンケートの投稿をトリガーにして、Power Automateを実行
  2. Power Automateは、Formsで投稿された情報を取得し、SharePointリストに登録
  3. Power BIでSharePointリストのデータを取得し、レポートを作成、Power BIサービスに発行し、自動更新設定

今回のFormsは以下のような簡単なアンケートを用意しました。

Formsのアンケート

Formsで保存されたExcelをエクスポートすると、以下のような感じでデータが保存されています。

FormsからエクスポートしたExcel

今回はアンケートの設問を3つ作成したので、SharePointリストでも設問ごとに回答を格納する列を作成します。

Forms投稿を、Power AutomateでSharePointリストに自動で格納する方法

それでは、Power Automate画面でForms投稿をSharePointリストに自動で格納する方法を解説します。

Power Automateの「新しいデザイナー」では、Formsトリガーのデフォルトの設定が一部変更になりました。

「新しいデザイナー」でのPower Automateフロー実装方法は、以下の記事を参考にしてください。

【Power Automate入門】Formsの回答をSharePointリストに自動格納する方法 ~新しいデザイナーでの実装~ ミムチ Power Automateが「新しいデザイナー」になって、Formsの回答データを自動集計するフローの実装で、「For ea...

1.Formsの回答データを格納するための、SharePointリストを作成します。

今回は3つの設問用に、以下3つの列を用意しました。

※ID列は、SharePointリストにデフォルトで存在する列を表示しています

SharePointリストの作成

※上記のリストは実際に、Formsの回答データが格納されたイメージです

2.Power Automateを開き、作成>自動化したクラウドフローを選択します。

Power Automate画面

3.フロー名を入力し、トリガーでFormsの「新しい応答が送信されるとき」を選択し、作成をクリックします。

Power Automateフローの作成

4.トリガーの「新しい応答が送信されるとき」のフォームIDで、自分で作成したFormsのフォーム名をドロップダウンから選択します。

続いて、「新しいステップ」をクリックします。

フローのトリガー設定

5.新しいステップでは、Formsの「応答の詳細を取得する」を選択します。

これはFormsで回答があった内容の詳細データを取得するアクションです。

アクションの追加

6.フォームIDは、3.と同様に自分で作成したフォーム名を選択します。

応答IDの入力欄をクリックすると、動的なコンテンツが表示されます。

応答IDとは、Formsの回答の内、どの回答データを取得するか特定するための一意の識別子です。

応答の詳細を取得する

7.動的なコンテンツで、最初のトリガー「新しい応答が送信されるとき」の「応答ID」を選択します。

これにより、Formsの回答があったらそれをトリガーにPower Automateフローが開始され、その時のForms回答データを、この応答IDで取得することができます。

動的なコンテンツ

8.次に取得したForms回答データをSharePointリストに格納するため、「新しいステップ」を追加します。

SharePointを選択し、「項目の作成」を選びます。

SharePointの項目の作成

9.サイトアドレスはSharePointサイト名、リスト名は、作成したSharePointリスト名をドロップダウンで選択します。

SharePointリストを選択すると、自動で登録できる列が表示されるので、列の入力フォームをクリックすると、動的なコンテンツが表示されます。

項目の作成

10.動的なコンテンツで、一つ前のステップ「応答の詳細を取得する」で、Formsの設問の回答データが取得できます。

SharePointリストのそれぞれの設問用に用意した列に、対応するForms回答データを選択します。

応答の詳細を取得する_動的なコンテンツ

11.全ての設問用のSharePoint列に、動的コンテンツでForms回答データを設定したら、フローは完成なので、「保存」をクリックします。

フローの保存

12.フローが完成したら、Formsのプレビューから回答して、フローが実行されるかテストします。

フローの実行結果は、実行履歴に表示され、状況欄が「成功」となっていれば、フローが正常に実行されています。

各実行結果をクリックすると、フローの詳細な実行結果をみることができます。

フローの実行結果

13.例えばForms回答時に、実際にどのようなデータが取得され、SharePointリストにどのようなデータが登録されたか、詳細をみることができます。

フローの実行結果詳細

パワ実
パワ実
フローで失敗したとき、どの部分で失敗したか?データは適切に取得できたのか?等を確認するのに便利だよ!

これで、Formsの回答を自動でSharePoitnリストに格納する、Power Automateフローは完成です!

ミムチ
ミムチ
あとはPower BIでSharePointリストのデータを読み込んで、レポートの自動更新設定をするだけですな!

Power Platform開発・学習支援のご相談については、以下のページをご覧ください。

https://www.powerplatformknowledge.com/work-request/

Power BIでFormsアンケート結果を分析し、自動更新する方法

次に、Power BIでSharePointリストのデータを取得し、自動更新する方法を解説します。

1.Power BIデスクトップアプリを起動し、ホーム>データを取得>詳細をクリックします。

Power BIでデータを取得

2.SharePointで検索し、SharePoint Onlineリストを選択し、接続をクリックします。

SharePoint Onlineリストに接続

3.SharePointリストを作成したサイトの、ホームタブを選択し、URLをコピーします。

SharePointサイトURL

4.接続先のSharePointリスト情報に、以下のデータを入力し、OKをクリックします。

  1. サイトURL
    • 3.でコピーしたURL
  2. 実装
    • 2.0を選択
  3. 詳細オプション>表示モード
    • 規定-SharePointリストの”規定のビュー”に設定されている列を取得しますを選択
SharePoint Onlineリストに接続

実装「2.0」、表示モード「SharePointリストの”規定のビュー”~」を選択すると、取得対象のデータを、現在SharePointリストで表示している列のデータに絞ることができます。

5.このとき認証画面が出たら、Microsoftアカウントから自分のアカウントにサインインし、接続をクリックして認証します。

Microsoftアカウント認証

6.取得するSharePointリストを選択し、データの変換をクリックします。

SharePointリストの選択

7.Power Queryエディタが開くので、データの変換後、閉じて適用をクリックします。

Power Queryエディタでのデータの変換方法は、以下の記事を参考にしてください。

【Forms × Power BI活用】Formsの複数回答データをPower BIで解析する方法 以前の記事で、Formsの回答結果をPower Automateで自動的にSharePointリストに格納する方法を解説しました...
Power Queryエディタ

8.Power BIデスクトップでレポート作成後、発行をクリックし、Power BIサービスの任意のワークスペースに発行します。

Power BIサービスへレポート発行

9.後はPower BIサービスで自動更新設定をします。

Power BIサービスでデータの自動更新設定をする方法は、以下の記事を参考にしてください。

Power BIでSharePointフォルダに接続し、自動更新設定する方法 この記事では、Power BIでSharePointフォルダーからデータを読み込み、自動更新設定する方法を解説します。 ...

まとめ

今回の記事では、Formsのアンケート結果を、Power AutomateでSharePointリストに自動で格納し、Power BIで自動集計する方法を解説しました

これにより、Forms回答結果を全自動で集積することができます。

Power BIでFormsの回答データを変換する方法については、以下の記事にまとめます。

【Forms × Power BI活用】Formsの複数回答データをPower BIで解析する方法 以前の記事で、Formsの回答結果をPower Automateで自動的にSharePointリストに格納する方法を解説しました...

Power Automateを使うと、例えばFormsでのイベント参加の申込時に、参加するイベント詳細をメールで自動返信したいときにもPower Automateを使うことができます。

ミムチ
ミムチ
Power Automate、Power BIを使ったPower Platform連携の便利な事例ですな!

パワ実
パワ実
その他にも、Power Platform連携による、業務の改善は色々できると思うよ!

Power Platform連携の利用例については、以下の記事も参考にしてください。

Power Automateでできることは?Power Apps、Power BIと連携した活用事例も紹介! YouTube動画で見たいかたは、こちらからどうぞ! https://youtu.be/wyA60yvjzg4 ...

今後、色々が作業を自動化するための、具体的なPowerAutomateの実装方法を紹介していきます!

ABOUT ME
パワ実
DX推進担当(IT部門) 2021年からPower Platform(Power BI、Power Apps、Power Automate)を勉強中。 Power Platformを使っていく中で、知りえた情報を発信している。 Youtube、Twitterでの情報発信もしています!